知識ベース(Knowledge Base)
- ◇担当教官
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- 馬場口 登(ばばぐち のぼる) 大阪大学大学院 工学研究科 通信工学専攻 通信システム工学領域
- Tel: 7744(06-6879-7744)
- E-mail: babaguchi@comm.eng.osaka-u.ac.jp
- ◇対象
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- 計算機科学・ソフトウェア科学分野 1年次、2年次 選択
- ◇単位数
- 2
- ◇開講時期
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- 1学期 水曜 2時限
- ◇講義目的
- 人工知能(AI:Artificial
Intelligence)とは、人間のもつ知的な能力をシステムとして工学的に実現すること目指す研究分野である。本講義では、人工知能に関する基礎的事項をマスターし、特に知的システムの構築に向けて不可欠な要素である知識処理に関する理解を深めることを目的とする。本講義の前半では、人工知能の定義・研究対象、そして探索を用いる問題解決を中心に述べる。後半は、いわゆる知識処理について講述する。知識処理の3本柱である知識表現、知識利用(推論)、知識獲得について解説すると共に、人工知能分野における最新のトピックスも紹介する。
- ◇講義内容
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- 1.人工知能とは(定義・歴史・研究対象)
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- 2.問題解決(問題の定式化・状態空間法・問題分割法)
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- 3.ブラインド探索(DFS・BFS・反復深化)
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- 4.ヒューリスティック探索(山登り法・最良優先・A*・RTA*)
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- 5.知識表現(知識ベースシステム)
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- 6.知識表現法(ルール・意味ネット・フレーム・論理)
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- 7.知識利用・推論(演繹・帰納・アブダクション)
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- 8.高次推論(常識推論・仮説推論・類推)
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- 9.機械学習(帰納学習・強化学習)
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- 10.エージェント(知能ロボット・分散協調)
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- 11.分散人工知能と進化的計算(GA)
- ◇教科書
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- 馬場口登・山田誠二著「人工知能の基礎」昭晃堂 1999
- ◇参考書
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- A.Barr他編「人工知能ハンドブック第I〜IV巻」共立出版 1984
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- M.Genesereth他著「人工知能基礎論」オーム社 1993
- ◇成績評価
- 試験:50%、演習(毎回):30%、レポート:20% で評価する。
- ◇受講要件
- 抽象代数学、形式論理の講義を受けておくことが望ましい。
- ◇コメント
- 可能な限り、事前知識がなくても理解できる講義をこころがける。また、教官と学生間のインタラクションを重視して進めていく。